有期雇用契約を更新しないことに問題が生じ得るでしょうか。
更新日:2025.06.17
ご質問:
当社は、今後の事業拡大を見据えて、従業員の積極的な増員を目指しています。
会社の業績や社会情勢の変化に合わせて、柔軟に従業員の数を調整できるよう、有期雇用契約で従業員を雇用することを考えているのですが、有期雇用契約の場合、契約を更新しないことに問題が生じ得るでしょうか。
結論:
雇止めが制限される可能性があります。
解説:
有期雇用契約の期間満了時に、契約を更新しないことは、一般的に「雇止め」といわれています。
労働契約法第19条は、①有期雇用契約が過去に反復して更新されたことがあり、雇止めをすることが無期雇用契約の場合の解除と社会通念上同視できる場合、②労働者が有期雇用契約が更新されると期待することに合理的な理由がある場合には、使用者による雇止めが客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当でなければ、有期雇用契約が更新される旨を定めています。
そのため、上記①及び②のいずれかに該当する場合には、雇止めができず、有期雇用契約が更新される可能性があります。上記①及び②に該当するか否かについて、従前の裁判例は、業務の客観的内容、契約上の地位の性格、当事者の主観的態様、更新の手続・実態、他の労働者の更新状況等の事情から判断を下しており、一概に更新回数から判断できるものではありません。そのため、雇止めの可否については、専門家に相談して慎重に判断する必要があります。
有期労働者の雇止めに際して、会社が留意すべき点については、下記の記事をご参照下さい。
業績の低迷を理由に、有期雇用で採用している契約社員の契約更新を行わないこと(雇止め)を検討しています。雇止めが認められない場合はありますか。
労働契約の成立と内定・内々定の法的性質に関する労務等、いつでもお気軽にご相談ください。

当事務所の業務の中心は企業法務です。企業法務の中でも労務関連分野は、法律の制定や改正、経済の動向や社会情勢の変化の影響を受けやすいため、最新の事例を踏まえた柔軟な対応を求められます。
当事務所の弁護士や社会保険労務士、司法書士は、労務分野の諸問題に積極的に取り組んでいます。
何らかのトラブルや問題を抱えておられる方は、いつでもお気軽にお問合せください。
よく読まれている記事
- 未成年者とアルバイトの労働契約を締結するにあたって、契約の相手方は誰にすべきでし...(2025.05.22)
- 採用内定者が自ら採用内定を辞退することは自由でしょうか。(2018.11.09)
- 会社の業績悪化を理由に、新入社員の内定を取り消すことは可能でしょうか。(2025.05.09)
- 有期雇用契約を更新しないことに問題が生じ得るでしょうか。(2025.06.17)
