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労働契約の成立と内定・内々定の法的性質

会社の業績悪化を理由に、新入社員の内定を取り消すことは可能でしょうか。

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更新日:2025.05.09

ご質問

 当社では大口の取引先が長年いたのですが、当該取引先が突然倒産してしまいました。
 今年度、当社は新入社員を採用するべく内定を出していたのですが、上記倒産の影響で会社の業績が大きく低迷し、新入社員の採用も難しい状況になってしまいました。
 会社の業績が悪化したため、新入社員の内定を取り消したいのですが、可能でしょうか。

結論

 内定を取り消すことができるのは、客観的に合理的と認められ、社会通念上も相当である場合に限られるため、事案に応じて慎重な判断が必要になります。


解説:

 使用者が労働者に対して採用内定の通知を行うことにより、使用者と労働者の間には、解約権留保付きの労働契約が成立すると考えられています(大日本印刷事件・最二小判昭54・7・20民集33巻5号582貢、電電公社近畿電通局事件・最二小判昭55・5・30民集34巻3号464頁)。「解約留保権付き」とは、使用者に内定者との労働契約を解約できる権利が留保されているということです。ただし、使用者が解約権を行使することができるのは、客観的に合理的と認められ社会通念上も相当である場合に限られます。
 

 本件では、大口の取引先の倒産で会社の業績が悪化したとのことですので、内定を取り消せる可能性はありますが、内定を取り消さねばならないほどの業績の悪化であるのか、内定の取消し以外に方法がなかったのかなどが明らかではありませんので、事情によっては内定の取消しが違法と判断される可能性もあると考えられます。
 このように、内定の取り消しの可否は、個別具体的な事情によって異なるため、内定を取り消すにあたっては慎重な判断が必要となります。

労働契約の成立と内定・内々定の法的性質に関する労務等、いつでもお気軽にご相談ください。

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