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労働契約の成立と内定・内々定の法的性質

内定とはどのようなものでしょうか。

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更新日:2025.05.22

ご質問

 
 当社は、事業の拡大に伴い初めて新卒採用を行い、1名の学生の方に内定を出し、来年の4月に内定者を迎え入れることになりました。

 改めて考えてみると、内定を出したものの、内定がどのようなものであるのかがわからないので、教えていただけますでしょうか。

結論:

 内定は、将来のある時(新卒採用の場合は4月1日)に効力が発生しますが、一定の場合には解約することができるという権利がある労働契約であると解されています。

解説:

 
 内定は、実は労働契約法や労働基準法で定められているものではありません。そこで、判例では「始期付解約権留保付労働契約」であると解されています(大日本印刷事件・最二小判昭和54・7・20民集33巻5号582頁)。

 「始期付」とは、将来の一定の時期(新卒採用の場合は4月1日)に労働契約の効力が発生する、反対にいうと直ちには労働契約の効力が発生しないことを意味しています。

 また「解約権留保付」とは、使用者に内定者との間の労働契約を解約できる権利が留保されているということを意味します。

 ただし、使用者が解約権を行使することができるのは、「採用内定当時知ることができず、また知ることが期待できないような事実であつて、これを理由として採用内定を取消すことが解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ社会通念上相当として是認することができるものに限られる」とされています(大日本印刷事件・最二小判昭和54・7・20民集33巻5号582貢)。

 例えば、内定者が大学や高校を卒業できなかった場合や病気や怪我によって労働ができなくなった場合、経歴詐称があった場合(東京地判令和6・7・18労ジャ155号1頁)、刑事事件で有罪を受けた場合(電電公社近畿電通局事件・最小二判昭和55・5・30民集34巻3号343頁)等がありますが、個別具体的な判断が必要になります。

労働契約の成立と内定・内々定の法的性質に関する労務等、いつでもお気軽にご相談ください。

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