勤務時間中に私的なメールをやり取りしていたら無条件で懲戒できますか。
更新日:2018.11.09
判例によれば、労働者は労働契約を締結したことによって企業秩序遵守義務を負い、使用者は労働者の企業秩序違反行為に対して制裁罰として懲戒を貸すことができるとされています(最高裁昭和58年9月8日判決)が、他方で、使用者は、規則や指示・命令に違反する労働者に対しては「規則の定めるところに従い」懲戒処分をなしうるものとしています(最高裁昭和54年10月30日判決)。
そのため、会社が労働者に懲戒処分を下すためには、就業規則の規定に基づくものであることが必要です。
そのため、ご質問のケースでも、会社が無条件で懲戒解雇するのではなく、就業規則に則した処分を下すことができるにとどまります。
当事務所の業務の中心は企業法務です。企業法務の中でも労務関連分野は、法律の制定や改正、経済の動向や社会情勢の変化の影響を受けやすいため、最新の事例を踏まえた柔軟な対応を求められます。
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