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労基法等による賃金の保護

当社は、給与を現金で直接手渡しで支払っています。ところが、ある従業員が交通事故で怪我をしてしまい、今月の給料日までには退院できないそうです。そこで、その従業員に代わって、従業員の配偶者に対して給与を支払おうと考えているのですが、何か問題はありますか。

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更新日:2020.05.27

ご質問

当社は、従業員の数があまり多くないため、従業員に対して、給与を現金で直接手渡しで支払っています。ところが、ある従業員が交通事故で怪我をしてしまい、今月の給料日までには退院できないそうです。そこで、その従業員に代わって、従業員の配偶者に対して給与を支払おうと考えているのですが、何か問題はありますか。

回答:

 労働基準法24条第1項は、労働者に対する賃金の支払いを確実にし、その経済生活の安定を図るために、賃金の支払方法に関するいくつかの原則を定めています。その一つに「直接払原則」という定めがあり、代理人などの第三者による賃金の中間搾取を防止するため、賃金は、労働者に直接支払われなければならないというものです。したがって、ご質問のケースのように、入院中の従業員に代わり、その家族を代理人として給与を支払うことは許されません。

 もっとも、解釈例規によると、賃金受領のための「使者」であることが明らかなときには、「使者」への支払いは「直接払原則」には反しないと解釈されています(昭63.3.14基発150号)。これは使者に対する支払いが、労働者本人に対する支払いと同一視できるからであると考えられます。

 しかし、代理人と使者の区別はあいまいなケースも多いです。ご質問のケースのように、労働者の配偶者が本人に代わって賃金を受け取りにいく場合には、配偶者は労働者の使者であると判断されることが多いと考えられます。特にご質問のケースでは、本人が交通事故で入院してしまっているケースで、配偶者が代わりに受け取りに来る理由も明確ですので、よほど疑う事情がなければ「使者」と扱えるでしょう。

 しかし、配偶者であっても、夫婦関係が破綻していて離婚トラブルになっているような場合もあります。そのような場合、配偶者が本人の了解なく受け取りに来たおそれもあります。明らかに「使者」といえるような場合でなければ、「直接払原則」に違反した支払いとならないように、従業員本人に対して直接給与を支払うようにすべきでしょう。

労基法等による賃金の保護に関する労務等、いつでもお気軽にご相談ください。

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